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9月も半ばとなりました。
今年の残り日数を数えると、あと100日くらい…。
あらためて数字を見ると焦りとも物悲しさともつかない、なんとも不思議な気分になってしまいます。
きっと10月に入ればすぐに慌ただしさに追い立てられることでしょう。
さりとて「長月」といわれる9月。
年末というクライマックスにむけた幕間として、季節の移り変わりをできるだけじっくりと味わいたいものです。
「Calmness」
今までアゲートとデンドライトクォーツでご用意していたコレクション「Calmness」。
その原石に描かれる縞模様や樹状模様(リヒテンベルク図形とも言われます)は全て自然が生み出す描写です。
人の手によって景色として原石から切り出されたそれらの石のルースが、私たちの手によってジュエリーとして新たに生まれ変わります。
原石にあった自然の模様は切り取られることで一度壊れてしまいますが…それは新たな美しさの発見となり、ジュエリーとして愛されていく始まりでもあります。
お客さまとお話ししていると、同じ石でも人によって見える景色が変わるということを感じます。
それと同時に、だからこそご自身だけが見つけられる美しさもあると気付かされる瞬間があります。
ジュエリー本来の役割は、身に着けることで自分自身を喜ばせること。
このコレクションではぜひじっくりと石の景色を見つめて、ご自身の気持ちを後押ししてくれる景色を探してみてほしいと思っています。
今年はこちらのコレクションにピクチャーアゲートが登場します。
この石は景観や風景を指す言葉である「ランドスケープ」から、ランドスケープアゲートという名前で呼ばれることもあります。
これは正式な名称ではなく、人で言うところのニックネームのようなもの。
インクルージョン(石の結晶が形成される過程で自然に閉じ込められた他の鉱物などの成分)が入った、まるで景色のように見える石を総称してそう呼んでいます。
見ているだけで遠い異国を旅をしているような気持ちになれる、とても素敵な石です。
風が運んでくる一瞬一瞬の景色を切り取ったような、静けさの中にも情緒を感じる景色をお届けします。
また今回は、今までCalmnessには扱いがなかった指輪もご用意いたします。
手元は自分の視界に入りやすいので、気持ちを上げてくれる効果もひとしお。
もちろん、ご好評いただいているバングルとネックレスも制作中です。
私たちのジュエリーは長く使っていただくための様々な「心地良さ」を考え、アプローチをしています。
それは品質やデザインだけでなく、使いやすさやアフターメンテナンスに至るまで。
私たちの気づきを形にして言葉と写真でお伝えしていくことも、ジュエリーと並んで作品のようなもの。
ぜひそういった面も合わせてご覧いただけたら嬉しいです。
新しいアイテムのご紹介までもう少し。
アイテムに込められた様々なアプローチも含め、ぜひ楽しみにお待ちください。